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一方で、創造性に満ちた造形を実現するためには、ガラス職人による高度なテクニックが必要となる。
 ヴェニーニで制作を手掛けるのは、伝統を受け継ぎ、長年の経験で培った卓越した技術を持つマエストロ(上級職人)。熟練の技を駆使することで、デザイナーの要望に応えながら一緒に作品を生み出していく。
「デザイナーとマエストロが話し合いを重ねるなかでアイデアが進化し、見たことがないような作品が実現します。伝統的な技術とその時代のデザインを結び付け、特別な作品を生み出しているのです」
 そしてさらに自由な表現を可能にしているのは、125色という幅広いカラーバリエーションだ。ガラスの色は鉱物の酸化物を配合して作るが、ヴェニーニには代々、その配合を担当する専門の調合師がいる。自社で調合まで行うケースはごく稀(まれ)で、さらに色数がここまで多いのは同ブランドだけだろう。毎年、トレンドを反映しながら新色を追加し続けているが、2019年の新色はインディゴとオレンジ。アドリア海の夜明けをイメージし、青と紫の間にあるようなインディゴの空と、オレンジの明るい太陽を表現した。
 現在展開しているのは主に花器と照明。抽象的なデザインが多く多機能なため、用途にとらわれず、空間を彩るアートピースとして楽しめるものがほとんどだ。一点ごとのハンドメイドで、同じものが二つとないのも大きな魅力。伝統ある職人技と、進化を続けるデザインが見事に融合して生まれる美しいガラス工芸品。
 東京・銀座のショップを訪れて、ぜひ実物を見てほしい。

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