
(左)バッバ・ワトソンとのコラボレーションコレクションのコンセプトを継承した最新作は、トゥールビヨンに特許を取得したGセンサーを搭載し、ゴルファーがプレーする際の衝撃の強さを表示。間もなくワトソンの新たな“相棒”となる。ベゼルとケースバックには彼の好きな色であり、マスターズの優勝者だけに贈られるジャケットの色のグリーンを採用し、リュウズはゴルフボールを連想させる素材を用い、さらにムーブメントはパタークラブを想起させるデザインである。RM38-01 トゥールビヨン Gセンサー バッバ・ワトソン 手巻き、ケースサイズ49.94×42.70㎜、ホワイトラバーコーティングチタンケース×ラバーストラップ、TZP-Gセラミックベゼル、ホワイトラバーコーティングミドル&バックケース、84,240,000円、世界限定50本、今秋発売予定。
(右)昨年はワトソンがアダム・スコットにグリーンジャケットを着せ、今年はワトソンがスコットに着せてもらった。これからワトソンが着ける新モデルのベゼルとケースバックには、この輝くようなグリーンが取り入れられた。
(右)昨年はワトソンがアダム・スコットにグリーンジャケットを着せ、今年はワトソンがスコットに着せてもらった。これからワトソンが着ける新モデルのベゼルとケースバックには、この輝くようなグリーンが取り入れられた。

勝利を呼ぶ時計
RICHAD MILLE×BUBBA WATSON
RICHAD MILLE×BUBBA WATSON
文・舩越園子
リシャール・ミルには彼の哲学をあらゆる分野で体現してくれる“ファミリー”と呼ばれるアンバサダーがいる。その一人であるプロゴルファーのバッバ・ワトソンが、2014年4月に開催された第78回マスターズ・トーナメントで2度目の優勝をした。2010年に“ファミリー”になって以来、プロゴルファーなら誰もが夢見るメジャータイトルを2度も掌中に収めるという快挙を成し遂げたのだ。その間、いつも左手にはめられていたのはバッバ・ワトソンのためにデザインされた“白い腕時計”。このRM038 トゥールビヨンこそ、“勝利を呼ぶ時計”と言える。
2年前。マスターズ初優勝を達成したバッバ・ワトソンは母の胸で号泣した。そして今年。2年ぶり2度目のマスターズ覇者に輝いたワトソンは、うれし涙を見せたものの、号泣はしなかった。大勢のファンと喜びを分かち合う姿にはビッグスターの風格が漂い、息子を抱き抱える左腕には、彼の現実を刻んできた白い時計が輝いていた。
マスターズで複数回優勝を果たしたのは史上17人目。初優勝のときは、プレーオフ2ホール目で右の林の奥からグリーンを捉えたミラクルショットが勝利の一打となった。が、今回はそういう劇的なシーンがあったわけではない。「振れば飛ぶ」という生来の飛ばし屋は、ピンクのドライバーを握り、フェアウエーの先へ先へと進んでは「最大の武器」と自負するウエッジで淡々とグリーンを捉え続けた。あの週はパットも冴え渡っていた。持てる技術力全ての結集が勝利に結びついた。それならば、ワトソンの技術力を最大限に引き出し、生かしたものは何だったのか。その答えは、彼自身が「僕は変わった」と実感していた人間としての成長なのだと私は思う。
※文・舩越園子 ふなこし・そのこ
在米ゴルフジャーナリスト
早稲田大学政経学部卒業後、広告代理店勤務等を経てゴルフジャーナリストへ。1993年渡米以来、米国ゴルフを取材し続け、日本の新聞、雑誌等へ幅広く執筆している。誰よりも豊富な生の情報をもち、選手や関係者たちからの信頼も厚い。近著に書き下ろしエッセー等の『ゴルフの森』(楓書店)がある。
マスターズで複数回優勝を果たしたのは史上17人目。初優勝のときは、プレーオフ2ホール目で右の林の奥からグリーンを捉えたミラクルショットが勝利の一打となった。が、今回はそういう劇的なシーンがあったわけではない。「振れば飛ぶ」という生来の飛ばし屋は、ピンクのドライバーを握り、フェアウエーの先へ先へと進んでは「最大の武器」と自負するウエッジで淡々とグリーンを捉え続けた。あの週はパットも冴え渡っていた。持てる技術力全ての結集が勝利に結びついた。それならば、ワトソンの技術力を最大限に引き出し、生かしたものは何だったのか。その答えは、彼自身が「僕は変わった」と実感していた人間としての成長なのだと私は思う。
※文・舩越園子 ふなこし・そのこ
在米ゴルフジャーナリスト
早稲田大学政経学部卒業後、広告代理店勤務等を経てゴルフジャーナリストへ。1993年渡米以来、米国ゴルフを取材し続け、日本の新聞、雑誌等へ幅広く執筆している。誰よりも豊富な生の情報をもち、選手や関係者たちからの信頼も厚い。近著に書き下ろしエッセー等の『ゴルフの森』(楓書店)がある。