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「祖父はいつも背筋がピシッと伸びていて、厳格というか、怖くはないんですけど、子供の頃は近寄り難い感じでしたね。でも孫の持ち物にまでよく目配りしていて、私のファッション誌を知らぬ間に切り取り図案の参考にしたり、弟が光るビックリマンシールを持っていると『箔にええな』と仕事場に持って行ったり、新しい感覚を織物に取り入れることにかけては貪欲でした。ご飯食べながら目をつぶって考え事してましたし、四六時中、織物のことが頭から離れなかったようです」
 『伊太郎源氏』は全部で3セット。うち一つは「ジャカード織機の恩返し」にと、フランス・ルーブル美術館の東洋美術を専門とするギメ美術館に寄贈した。
 いずれ展覧の機会があればぜひ、平安貴族の雅が香り立つ『伊太郎源氏』を鑑賞されたし。
(上)舟遊びを描いた飾り扇。二十四帖「胡蝶」の幕開き、紫の上の春の御殿で催される舟遊びの場面をほうふつとする。 上品な色合いと輝きが宮廷好みの趣を呈している。

(下)平安時代には男も女もこの檜扇を使っていた。 貴重な紙の代わりの記録用紙として、女は顔を隠すのに用いた。 後に、松や鶴といった吉祥柄が入る飾り檜扇が登場した。

大西京扇堂
京都市中京区三条通寺町東入ル石橋町18
TEL075-221-0334 www.onishi-kyosendo.jp
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