

「有事」の株やドルは買い向かうのが得策!?
田嶋智太郎 経済アナリスト
あらためて評価が高まる「サイバーセキュリティー関連銘柄」とドルの調達需要
2 月下旬、ついにロシアがウクライナへの侵攻を開始した。世界的な金融・経済の行方を考えるうえで、この事実から目を背けることは決してできない。西側諸国にとってみれば許されざる暴挙であり、直ちに強烈な経済的制裁をロシアに対して科すと決めた。
ロシアのプーチン大統領が、あろうことか核戦力をちらつかせて欧米を牽制している以上、市場はやむなく想定し得る限りの悲観シナリオを織り込みにかかっており、執筆時の国際金融市場は大荒れに荒れている。当然、ロシアルーブルの価値は暴落し、天然ガスや原油の先物価格は急騰、加えて安全資産としての金(ゴールド)の価値があらためて見直されている。
国際指標である北海ブレント原油先物(5月物)の価格は足元で一時1バレル=110ドル台と、約7年8カ月ぶりの高水準に到達する動きとなっており、紛争が長期化した場合には同150ドル前後まで跳ね上がると予想する向きもある。連れて、ニューヨーク原油先物価格も100ドル台に乗せる動きとなっており、これは日本にとっても大いに危惧すべき事態である。
過去の歴史を参考に言えば、このようなときに金や原油先物などを買うのは禁物。言うまでもなく、一過性の動きに終わる可能性が高いからである。一方で、世界の主要な株式については昔から「有事には買い向かえ」という格言が伝わる。前述したように、市場はあらん限りの悪材料をいったん織り込むからである。
本稿が読者の目に留まる頃には既に結果は出ているだろうが、ロシアとウクライナの停戦協議が多少長引いたところで、相場にとっての有事リスクはあくまで一時的なものであろう。たとえ、いささか長引いたとしても相場は徐々に目の前の事実を織り込む。一時的に相場のボラティリティーが高まる場面はあろうが、大きく下押したところは押し目買いのチャンスになると考えていいだろう。
ロシアのプーチン大統領が、あろうことか核戦力をちらつかせて欧米を牽制している以上、市場はやむなく想定し得る限りの悲観シナリオを織り込みにかかっており、執筆時の国際金融市場は大荒れに荒れている。当然、ロシアルーブルの価値は暴落し、天然ガスや原油の先物価格は急騰、加えて安全資産としての金(ゴールド)の価値があらためて見直されている。
国際指標である北海ブレント原油先物(5月物)の価格は足元で一時1バレル=110ドル台と、約7年8カ月ぶりの高水準に到達する動きとなっており、紛争が長期化した場合には同150ドル前後まで跳ね上がると予想する向きもある。連れて、ニューヨーク原油先物価格も100ドル台に乗せる動きとなっており、これは日本にとっても大いに危惧すべき事態である。
過去の歴史を参考に言えば、このようなときに金や原油先物などを買うのは禁物。言うまでもなく、一過性の動きに終わる可能性が高いからである。一方で、世界の主要な株式については昔から「有事には買い向かえ」という格言が伝わる。前述したように、市場はあらん限りの悪材料をいったん織り込むからである。
本稿が読者の目に留まる頃には既に結果は出ているだろうが、ロシアとウクライナの停戦協議が多少長引いたところで、相場にとっての有事リスクはあくまで一時的なものであろう。たとえ、いささか長引いたとしても相場は徐々に目の前の事実を織り込む。一時的に相場のボラティリティーが高まる場面はあろうが、大きく下押したところは押し目買いのチャンスになると考えていいだろう。