とはいえ、振り返れば当時の株価の下落率は、せいぜい6.4%程度のものにとどまった。ほどなく底入れ&反発してから、同年の年末までの間に米株価は14%も上昇した。
その後、実際にテーパリングが開始され、2014年10月には資金供給策を終了。2015年12月には9年ぶりの米利上げが実施され、2018年12月まで3年間で計9回もの利上げが実施されたわけだが、その間も基本的に米株価は上昇し続けた。
目下は、あのテーパータントラム以前の状態にある。いずれテーパリングが始まり、少し間をおいて利上げが始まる可能性が高い。つまり、米株価の上げ余地はいまだ十分にある。
翻って、日経平均株価の1株当たり利益は執筆時において2,063円と計算される。実のところ、3月末時点では1,277円、4月末時点では1,410円と計算されていた。時を経るごとに上方修正されてきたということであり、今後も水準がアップする可能性は高い。
執筆時における日経平均株価のPERは14倍台で、欧米の水準よりも割安、出遅れであると言える。まして、日本ではこれからワクチン展開が本格化する。また、東京証券取引所は2022年4月に市場再編を計画している。それまでに、いわゆる「株主価値」を高めておこうとする企業は多いと見られ、日本株の魅力はこれまでよりも押し上げられる。今後の行方が大いに楽しみである。
その後、実際にテーパリングが開始され、2014年10月には資金供給策を終了。2015年12月には9年ぶりの米利上げが実施され、2018年12月まで3年間で計9回もの利上げが実施されたわけだが、その間も基本的に米株価は上昇し続けた。
目下は、あのテーパータントラム以前の状態にある。いずれテーパリングが始まり、少し間をおいて利上げが始まる可能性が高い。つまり、米株価の上げ余地はいまだ十分にある。
翻って、日経平均株価の1株当たり利益は執筆時において2,063円と計算される。実のところ、3月末時点では1,277円、4月末時点では1,410円と計算されていた。時を経るごとに上方修正されてきたということであり、今後も水準がアップする可能性は高い。
執筆時における日経平均株価のPERは14倍台で、欧米の水準よりも割安、出遅れであると言える。まして、日本ではこれからワクチン展開が本格化する。また、東京証券取引所は2022年4月に市場再編を計画している。それまでに、いわゆる「株主価値」を高めておこうとする企業は多いと見られ、日本株の魅力はこれまでよりも押し上げられる。今後の行方が大いに楽しみである。

(左)THIS MONTH RECOMMEND・DXに関わる多くの「勘違い」を正す!
いまや国内企業は競ってDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む。しかし、具体的なDXの成功事例はほとんど聞かれない。多くの場合「どこかの部署内の何か一つの業務プロセスにRPAを導入して省人化すれば、それがDX」などと勘違いしているのが実情。著者いわく「DXとは、主に人や組織に関する変換」であり、単に何らかのITツールの導入というのは必要条件の一つに過ぎない。いまこそ「真のDX戦略」を学びたい。
『いまこそ知りたいDX戦略 自社のコアを再定義し、デジタル化する』石角友愛/ディスカヴァー・トゥエンティワン/1,870円
(右)たじま・ともたろう 金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成まで、幅広い範囲を分析、研究。講演会、セミナー、テレビ出演でも活躍。tomotaro-t.jimdo.
いまや国内企業は競ってDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む。しかし、具体的なDXの成功事例はほとんど聞かれない。多くの場合「どこかの部署内の何か一つの業務プロセスにRPAを導入して省人化すれば、それがDX」などと勘違いしているのが実情。著者いわく「DXとは、主に人や組織に関する変換」であり、単に何らかのITツールの導入というのは必要条件の一つに過ぎない。いまこそ「真のDX戦略」を学びたい。
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(右)たじま・ともたろう 金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成まで、幅広い範囲を分析、研究。講演会、セミナー、テレビ出演でも活躍。tomotaro-t.jimdo.