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1 1時間半程度CAS冷凍庫で冷凍したタンや心臓など。
CAS冷凍なら、細胞が生きているので解凍すれば“生”として堪能できる。

2 イチバンうまいのがこのラムラック。
サシの入った士別産サフォークは、透明感のある上品な甘みの脂が味のよさのヒミツだ。

これからは育てるだけじゃダメ

「一次産業だけの酪農や農業には限界があります。二次産業で消費者が使いやすいよう加工し、三次産業としてのサービスも含めた販売までをしないと、特に羊はダメです。家畜として認定されていないから、畜舎を建てるにも助成金は出ないし、国からの支援もありません」
と北海道ですら、羊が飼いにくい状況にあると指摘する今井さん。
 そこで、しずお農場では自社で食品加工部門を設け、屠殺場へ出して戻ってきた半身の羊肉をパーツごとに分けることで、商品として販売。さらに、「Cells Alive System」(細胞が生きている)を採用した電磁冷凍庫を導入し、パーツごとの肉のほか、内臓も冷凍している。「CAS」冷凍庫のメリットは、細胞が破壊されず、解凍後には鮮度のよい生肉をそのままの味わいで再現できる。これを武器に独自で販路を拡大してきた。
そして、“脱ジンギスカン"を目指し、「士別産サフォーク」のブランド化を図ろうと、士別独自のラムの基準を設け、品質を一定化。出荷販売は、しずお農場が市内5つの農家の分も取りまとめている。羊に与える飼料も統一し、士別ブランドの品質を保つようにしている。
異業種からめん羊事業へ。わずか5年で士別産サフォークのブランド化を大きく前進させている、しずお農場。これからも、先代から受け継いだ機動力を活かし、士別産サフォークを広めていくに違いない。

しずお農場
北海道士別市川西町2853-1
TEL0165-22-2151
www.shizuo-shop.com
3 しずお農場の加工場には、見事なラムの生肉が並ぶ。
半身で25 ~30kgと大きめなのが特徴。
輸入ものは20kg前後だという。

4 羊は捨てるところがない。
内臓はもちろん、骨も利用される。
特に羊は小さいので細かい骨を取り除くのは手間がかかり、
加工は大変だ。
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