また、同社を語る上で欠かせないのが、古くからの職人技術を現代に引き継ぐ帯の存在だ。「川島の帯」といえば、着物を身に着ける人の誰もが憧れるトップブランド。独自のデザインを手作業で丁寧に織り上げ、芸術品とも思える美しさと自然な締め心地を兼ね備えた上質な帯を生み出し続けている。繊細な絹糸が絵柄をかたちづくる様子を眺めていると、織物に込められた思いそのものを目にしているようだ。帯と同様に緞帳(どんちょう)も、一点一点手作業で製作。原画の制作から糸の染色、織り、仕立てまで一貫して行っている。
「SHはこのように土壌が豊かだからこそ生まれたブランドです。先人が積み重ねてきたものが現代の川島の礎となり、その全てがかたちを変えてSHに表れているのです。大きな歴史の流れの中で自分に何ができるのか迷うことも多いですが、模索しながら、古きと新しきの両輪を備えた川島にしかできない織物が生み出せたらと考えています」
「SHはこのように土壌が豊かだからこそ生まれたブランドです。先人が積み重ねてきたものが現代の川島の礎となり、その全てがかたちを変えてSHに表れているのです。大きな歴史の流れの中で自分に何ができるのか迷うことも多いですが、模索しながら、古きと新しきの両輪を備えた川島にしかできない織物が生み出せたらと考えています」

「風 光る」をテーマにミモザを描いた2018年の新作。鮮やかな黄色が印象的で、室内をぱっと明るく彩ってくれる。黄色の他には桃色、白色、青色と4色で展開。