続いて、西の大関は「タピオカ」であった。この一大ブームを背景に市場で大注目となったのは神戸物産(3038)。同社が展開する業務スーパーで扱う関連商品も大ヒットとなり、同社の株価は過去3年で約4倍の水準まで上昇することとなった。文字通り「業務用」の食材などを廉価で一般にも販売する業務スーパーの人気は、2019年秋の消費増税をきっかけに一層盛り上がる可能性が高く、今後も同社株は中長期的に市場で注目され続けると見られる。
消費増税絡みということで言えば、あのフライドチキンで有名な日本KFCホールディングス(9873)の人気急上昇にも注目したい。同社は、消費増税に伴う軽減税率導入後も「店内・持ち帰り同一価格」を他に先駆けて打ち出したことが話題になったうえ、季節限定メニューや「500円ランチ」が大好評となっていることもあって足もとの収益が急拡大。株価も急動意を見せることとなった。
このように、その年を代表するようなヒット商品を扱ったり、注目度の高いイベント等に関わったりする企業の株価が大幅高を演じるケースは少なくない。なかには「フタを開けてみなければまったくわからない」というものもあるが、ちょっと勘のいい人や連想が得意な人であれば、事前にいくつかの注目企業の名を思いつくかも知れない。
2020年は何より「東京2020大会」(オリンピック・パラリンピック)の年であり、関連する企業のすそ野も広い。
競技施設などに携わる建設業のみならず、五輪会場を安全に警備する綜合警備保障(2331)やセコム(9735)、放映権やスポンサー契約などを取り仕切る電通(4324)、あるいは各旅行代理業者などもそれぞれに手腕を発揮すると見られる。先に閣議決定された大型補正予算との絡みもあり、建設株や道路株などに再度見直し買いが入る可能性もあっておかしくないだろう。
消費増税絡みということで言えば、あのフライドチキンで有名な日本KFCホールディングス(9873)の人気急上昇にも注目したい。同社は、消費増税に伴う軽減税率導入後も「店内・持ち帰り同一価格」を他に先駆けて打ち出したことが話題になったうえ、季節限定メニューや「500円ランチ」が大好評となっていることもあって足もとの収益が急拡大。株価も急動意を見せることとなった。
このように、その年を代表するようなヒット商品を扱ったり、注目度の高いイベント等に関わったりする企業の株価が大幅高を演じるケースは少なくない。なかには「フタを開けてみなければまったくわからない」というものもあるが、ちょっと勘のいい人や連想が得意な人であれば、事前にいくつかの注目企業の名を思いつくかも知れない。
2020年は何より「東京2020大会」(オリンピック・パラリンピック)の年であり、関連する企業のすそ野も広い。
競技施設などに携わる建設業のみならず、五輪会場を安全に警備する綜合警備保障(2331)やセコム(9735)、放映権やスポンサー契約などを取り仕切る電通(4324)、あるいは各旅行代理業者などもそれぞれに手腕を発揮すると見られる。先に閣議決定された大型補正予算との絡みもあり、建設株や道路株などに再度見直し買いが入る可能性もあっておかしくないだろう。

(左)たじま・ともたろう 金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成まで、幅広い範囲を分析、研究。講演会、セミナー、テレビ出演でも活躍。tomotaro-t.jimdo.com
(右)「最低賃金を引き上げよ」という貴重な提言かつて経験したことのない「人口減少」に直面する日本が、目下の低成長から抜け出して生産性の低さを克服するためには、一体どうしたらよいのだろうか。著者の答えは単純明快であり、それは最低賃金を引き上げ、同時に「中小企業が多すぎる」という問題を解決することであるという。多くの批判を恐れず、貴重な提言を授けてくれている姿勢に敬意を表しつつ、あらためて多くの日本人が犯している過ちと伴う問題の深刻さを思い知らされる。
『国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか』
デービッド・アトキンソン著/講談社+α新書/990円
(右)「最低賃金を引き上げよ」という貴重な提言かつて経験したことのない「人口減少」に直面する日本が、目下の低成長から抜け出して生産性の低さを克服するためには、一体どうしたらよいのだろうか。著者の答えは単純明快であり、それは最低賃金を引き上げ、同時に「中小企業が多すぎる」という問題を解決することであるという。多くの批判を恐れず、貴重な提言を授けてくれている姿勢に敬意を表しつつ、あらためて多くの日本人が犯している過ちと伴う問題の深刻さを思い知らされる。
『国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか』
デービッド・アトキンソン著/講談社+α新書/990円