何より、自動運転の時代になるとタイヤのパンクはこれまで以上にあってはならないものとなる。そこで、まずはタイヤが道路の凹凸や滑りやすさなどを常時感知しながら、その場に応じてタイヤの空気圧を調整することで安全や安心、低電費などを実現すると同時にタイヤの寿命も極力延ばすという手が一つ考えられる。
現在でもタイヤの空気圧や温度、ひずみ、摩耗状態を検知する「TPMS(タイヤ空気圧監視システム)」というものがあるが、これは状態を感知してドライバーに知らせるというところまで。それが明日の時代は、タイヤが自分で路面状況を検知し、自分で空気圧の調節によって接地面の幅を変えるなどということが実現する見通しなのである。また、その一方ではパンクの心配が一切ない「エアレスタイヤ」の開発も進められており、実際にいくつかの試作品が展示されているブースもあった。
実のところ、世界のタイヤ市場は2004年から2017年の間に約1.8倍に膨れ上がったというが、その間に業界ビッグ3(ブリヂストン、ミシュラン、グッドイヤー)は市場シェアを落とした。それは中国を中心に世界で新興メーカーが次々に誕生しているためであり、今後大手は最新の技術力を次々に発揮してそうした新興の追随を許さないという策に打って出る必要がある。
国内ではブリヂストン、住友ゴム、横浜ゴム、TOYO TIREなどが鎬(しのぎ)を削るが、そのなかでどこが抜きんでるかによって各社の株価のパフォーマンスにも大きな変化が生じよう。
現在でもタイヤの空気圧や温度、ひずみ、摩耗状態を検知する「TPMS(タイヤ空気圧監視システム)」というものがあるが、これは状態を感知してドライバーに知らせるというところまで。それが明日の時代は、タイヤが自分で路面状況を検知し、自分で空気圧の調節によって接地面の幅を変えるなどということが実現する見通しなのである。また、その一方ではパンクの心配が一切ない「エアレスタイヤ」の開発も進められており、実際にいくつかの試作品が展示されているブースもあった。
実のところ、世界のタイヤ市場は2004年から2017年の間に約1.8倍に膨れ上がったというが、その間に業界ビッグ3(ブリヂストン、ミシュラン、グッドイヤー)は市場シェアを落とした。それは中国を中心に世界で新興メーカーが次々に誕生しているためであり、今後大手は最新の技術力を次々に発揮してそうした新興の追随を許さないという策に打って出る必要がある。
国内ではブリヂストン、住友ゴム、横浜ゴム、TOYO TIREなどが鎬(しのぎ)を削るが、そのなかでどこが抜きんでるかによって各社の株価のパフォーマンスにも大きな変化が生じよう。

(左)たじま・ともたろう 金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成まで、幅広い範囲を分析、研究。講演会、セミナー、テレビ出演でも活躍。tomotaro-t.jimdo.com
(右)日中友好の重要性を痛感2018年秋に日中首脳会談が行われて以降、日中の関係は着実に改善している。要因は様々だが、よく用いられる『互恵』という言葉が意味する通り、互いがウィンウィンの関係を築くことでそれぞれの国難に立ち向かおうとしていることだけは確かなようだ。著者いわく「日本経済の実情を見渡せば、中国との距離を縮めなければならない理由など、枚挙にいとまがない」。今こそ、日本人の誤った“中国観”を正すべきと思い知らされる一冊だ。
『「米中対立」のはざまで沈む日本の国難アメリカが中国を倒せない5つの理由』
富坂聰 著/ビジネス社/1,540円
(右)日中友好の重要性を痛感2018年秋に日中首脳会談が行われて以降、日中の関係は着実に改善している。要因は様々だが、よく用いられる『互恵』という言葉が意味する通り、互いがウィンウィンの関係を築くことでそれぞれの国難に立ち向かおうとしていることだけは確かなようだ。著者いわく「日本経済の実情を見渡せば、中国との距離を縮めなければならない理由など、枚挙にいとまがない」。今こそ、日本人の誤った“中国観”を正すべきと思い知らされる一冊だ。
『「米中対立」のはざまで沈む日本の国難アメリカが中国を倒せない5つの理由』
富坂聰 著/ビジネス社/1,540円