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また、4月は外国人投資家が大いに日本株を買い越したという点も見逃せない。4月第4週は「(株式)現物」が売り越しとなったものの「先物」は大幅な買い越しとなっており、結局のところ「現物・先物合計」では4月に入って4週連続で外国人投資家が日本株を買い越す格好となった。
 もともと、国内上場企業の前期(2018年3月期)業績が極めて好調であったことに加え、足元でドル/円が110円前後の水準まで値を戻してきたことにより、今期(2019年3月期)業績にも期待できるとの見方が市場で一気に盛り上がってきている。
 とかく米国政府が保護主義的な政策運営に固執しようとする点は気にもなるが、引き続き米国景気が絶好調であることも事実。米労働省が発表した3月の米企業による「求人」の件数は過去最高の水準にのぼり、すでに高まりつつある米国の賃上げ機運は今後一段と盛り上がることが確実視される。同時にインフレ圧力も上昇し、いずれ米10年債利回りは3%台にしっかり乗せてくることとなろう。そうなると、いよいよ米国経済の成長度合いは加速度を増し、ドル円の上値余地も一段と拡ひろがることになると見られる。
(左)THIS MONTH RECOMMEND もはやテクノロジーへの理解は一つの教養
AI(人工知能)やロボット、ブロックチェーンなどというワードが毎日のように耳目に触れる時代にあって、今の経済や社会を正確に知るためには「これまで『教養』と呼ばれてきたレベルでテクノロジーを本質的に理解しなければならない」と著者は訴える。それは技術的な仕組みの話ではなく、その背景にある考え方、すなわちフィロソフィー(哲学)として理解することが不可欠であるとの主張には大いに共感させられるところがある。
『教養としてのテクノロジー』伊藤穣一/NHK出版新書/ 842 円
(右)たじま・ともたろう 金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成まで、幅広い範囲を分析、研究。講演会、セミナー、テレビ出演でも活躍。tomotaro-t.jimdo.com
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