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(左)「D frame (window )」                                                 (右上・踊り場)「D frame (XYZ)」、(右下・小展示室)「D cube (reverse)」
鎌田友介展 2012年2月3日(金)~26日(日)
 鎌田友介は、3次元の現実世界を解体し2次元につくり替え、再び3次元空間に構成することで知覚のゆがみをつくりだすインスタレーションを展開するアーティストである。本展では、「D frame (XYZ)」「D frame (window )」「D cube (reverse)」の3点を出品している。
 「D frame (XYZ)」は、3次元の物質である木枠を壊す(折る)ことで、壁面に2次元のパースペクティブを出現させた作品。「D frame (window )」では、使用済みのアルミサッシの窓枠約130枚を使って、多次元的な視点を同時に知覚できる空間をつくることを試みている。風景を切り取る機能を持ち、絵画の約束事の一つでもあるフレーム(3次元)は、私たちの視点の位置によってサイズや形が変化して見える。様々な視点によって変化した形(2次元の世界)に窓枠を実際に歪ませ、再構築して(3次元化)、資生堂ギャラリー大展示室の4壁面に多方向に向けて設置し、あらゆる方向に多数のパースペクティブを乱立させている。その奥にある小展示室に配置した「D cube (reverse)」は、奥にへこんだ壁面が、ぐぐっと前面にせり出して見えるなど、資生堂ギャラリーの特徴的な構造を利用して錯視を促す作品だ。
 各作品のタイトルについている「D」の文字は、展覧会タイトルである「Dimension(次元)、Distortion(ゆがみ)、Destruction(破壊)」を表している。多次元の視点で私たちの知覚をゆさぶり、資生堂ギャラリーの空気さえも歪ませてしまうような鎌田友介の世界を体感してほしい。
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