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由布院高原 ふうきの里
完璧にして豊饒、
全てを包み込む悦楽の温地
由布院の温泉街から車で数分。なだらかな山間の道を走るにつれ、いつの間にか、音が消えていく。そして訪れる完璧な静寂――。
 木々に埋もれるように、別荘や企業の保養所が点在するここ、湯布院町川西には、半世紀以上昔の由布院の残り香が漂う。自然の息遣いが耳に心地良く響いてくるようで、心が緩やかに解放されていく。
 玉砂利を踏みながら、会員制の宿、ふうきの里のクラブハウスへ。天井高く幾何学模様を描く古木の梁、鈍い光をまとう太い柱や床の木の温もり、赤い土壁などが絶妙のハーモニーを奏でる空間だ。「本物の味わいと洗練、遊び心をちりばめたい」という宿の思いが反映されている。テラスの向こうに目をやると、東に由布岳、南に九重連山。その優雅にして雄大な姿は、宿を見守るが如く、優しさに満ちている。
(左)臼杵の天然フグは今が旬「。新鮮だから身に弾豊饒、全てを包み込む悦楽の温泉地である。力があり、薄くは切れない」という。よって刺身は厚め。この日のトラフグは、臼杵で初めてフグ料理を提供したという「にしきや」から仕入れた。(右)佐伯市の「丸直水産」や「浪井○一水産」から朝届いた、豊後水道の魚たち。天然の良港を持つ佐伯市は古くから漁業で栄え、江戸時代には「佐伯の殿様 浦で持つ」と言われた。
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