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金融コラム 田嶋智太郎 経済アナリスト
着実に強まる!?ドル高&日本株高の傾向
前回更新分を執筆していた当時のドル/円は、一時的にも107円台前半の水準まで下押す場面があり、一方で日経平均株価は一時的にも1万9200円台まで値を沈めるという、非常に重苦しい状況になっていた。それでも筆者は「年末のドル高&日本株高に期待」と述べ、その根拠を紙幅の限りで本欄に記した。
 あれから1ヶ月が経ち、一気に勢いを取り戻し始めたドル/円は一時113円台半ばまで上値を伸ばし、一方で日経平均株価は見事に年初来高値を更新して2万1000円に迫るという想定していた通りの展開となってきている。
 足元では、なおも北朝鮮リスクに対する警戒を解くことができない状態が続いており、米大統領は「嵐の前の静けさ。うまく行くのは一つだけ」などと思わせぶりな過激発言を繰り返している。また、10月16日には2回目の日米経済対話がワシントンで開かれることとなり、日本からは麻生副総理が渡米する。この時期は、ちょうど半期に一度の「為替報告書」が米財務省から発表されるタイミングにあたり、またも米政権は一段のドル高・円安の進行を強くけん制してくるのではないかと、市場の一部では心配する声も聞かれる。
 去る9月5日には、米下院で2018会計年度予算の大枠となる予算決議案が賛成多数で可決されており、10月中旬に上院で採決する予定となっている予算決議案が通過すれば、税制改革法案を与党・共和党が単独で可決することも可能になるとされている。しかしながら、執筆時には米共和党の重鎮であるコーカー上院議員が米大統領と対立と伝わり、市場で期待が膨らんでいた米税制改革に暗雲が立ち込めるとの懸念も広がっている。
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