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『旧約聖書』巻頭の「創世記」で神へ供えたのは「肥った羊の初生児」。
そして、子羊を神は顧みて「よし」とした。
写真はコリデールの子羊。(写真提供/農研機構北海道農業研究センター
-宗教- 神と人。なかだちとしての羊。
 アダムとエバ。聖書を知らない人でも彼らの名を知らない人はないだろう。
 神が光と闇をわけて昼と夜と名づけ、6日目に、自分のかたちに似せて男と女を創造した。『旧約聖書』巻頭の「創世記」は、ふたりがエデンの園を追われる物語を語り、つづいて、彼らの息子カインとアベルの兄弟殺しについて物語る。
 弟アベルは羊を飼う者となり、兄カインは土を耕す者となった。ある日カインは地の産物をもって供え物とした。アベルは肥った羊の初う生い児ごを供えた。神はアベルとその供物を顧みた。が、カインとその供物を顧みなかった。神に納受されなかった兄は、怒り、弟を殺してしまう。『旧約聖書』は、神の意思の啓示を記した書であるとともに、神と契約した人々の歴史を語る民族史であり文学でもあり、ユダヤ教、キリスト教の「正典」である。
 そのはじまりにおいて、神は、「羊を飼う者」アベルと供物の「羊」を「よし」とした。契約の民にとって「羊」が特別なものだということが暗示される場面である。
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