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酒田市の飯森山公園内に立つ土門拳記念館。建物の設計は谷口吉生氏によるもの。中庭には、彫刻家のイサム・ノグチ氏の彫刻とベンチ、草月流3代目家元であり映画監督でもある勅使河原宏氏が庭園とオブジェを、それぞれ寄贈している。いずれも土門と親交があった人たちである。
粋が似合う酒田
Photo Masahiro Goda(P1-P2)Satoru Seki(P3)
Text Nile’s NILE
山形県酒田市。東北の港町というイメージを感じさせない、雅な雰囲気の漂う町である。

 酒田がその栄華を極めたのは、江戸時代のこと。米を始めとする庄内平野の農作物は、最上川を水路として輸送されていた。最上川の河口に位置する酒田は、つまり、東北の豊かな実りが結集する恵まれた条件にあった。さらに1672(寛文12)年、河村瑞賢(ずいけん)が西回り航路を整備すると、酒田は一躍、川船と海船で賑にぎわう東北の表玄関となり、以降、飛躍的な発展を遂げることになった。

 そして海運業の発展は、殿様をも凌(しの)ぐといわれる、多数の豪商を生み出す。本間家、鐙屋家、加賀屋家に代表されるこうした豪商は、「三十六人衆」と呼ばれ、多くは廻船問屋といった商人たちだ。だが、商売だけでなく政治上の権力をも持ち、酒田の文化発展にまでも大きく貢献した。
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