

永峰・三島会計事務所代表パートナー 永峰潤(ながみねじゅん)(公認会計士・税理士)
東京大学文学部西洋史学科卒業、米ウォートンスクール卒業(MBA)。等松・青木監査法人(現・監査法人トーマツ)、バンカース・トラスト銀行(現・ドイツ銀行)企業金融部を経て、1989年に永峰公認会計士事務所を設立。2008年より現職。
東京大学文学部西洋史学科卒業、米ウォートンスクール卒業(MBA)。等松・青木監査法人(現・監査法人トーマツ)、バンカース・トラスト銀行(現・ドイツ銀行)企業金融部を経て、1989年に永峰公認会計士事務所を設立。2008年より現職。
出国税
国外に住所地を移転する居住者で、移転日前10年以内に5年超日本国内に居住していて1億円以上の有価証券を所有している者は、移転日の有価証券の含み益を計算して、移転日までに15.315%の所得税を納めなければならない。
国外資産相続の非居住期間の長期化
従来、相続または贈与の時点において、被相続人と贈与者もしくは日本国籍を有する相続人と受贈者については、いずれの者もその時点から過去5年超継続して国外に居住していた場合、国外財産について相続税および贈与税の対象外であったが、2017(平成29)年4月1日以降は10年超に条件が変更された。この結果、現時点で5年を超えて国外に居住している者であっても、さらに10年超になるまで国外に居住していなければ、国外財産を非課税で相続・贈与できないことになった。
以上からわかるのは、日本人が日本に住んだまま海外資産を保有することは、かつてのような秘匿性が全くなくなることからも、保有する資産価値の目減りを防ぐ手段(インフレヘッジ)としての資産ポートフォリオという色彩がより強くなるだろうということだ。利回りで考えても、現地でいったん徴収された源泉税を国内の所得税から実際上は税額控除できない(やってくれる専門家がいない、自分ではまずできない)という単純な事実からもわかる。
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