FATCAとCRSの違い
FATCAとCRSでは以下のような違いがある。
1.FATCAは米国市民、米国居住者、米国法人を対象とした、米国単独の制度であるのに対して、CRSは各国が協調して自国に口座を有している非居住者の金融情報を交換するネットワークであること。
2.FATCAの場合、各国金融機関は米国税務当局のIRSに情報を提供する。一方、CRSの場合、各国金融機関は「自国の」税務当局に情報を提供し、その後は自国の税務当局が非居住者の居住地国の税務当局に当該情報を提供する仕組みである、ということ。
金融機関の顧客への影響
弊事務所で関与している顧客を例に紹介する。顧客は、スイスの金融機関に預金や投資信託を所有しているが、金融機関から弊事務所が日本国税法に基づいて(これら金融商品について)適法に税務申告を行った旨を証明する書面を、金融機関宛てに提出することが求められている。
この際に顧客のTINを金融機関に提供する必要がある。TINがマイナンバーを指すのかはっきりしていないといった問題が生じている。