正直、筆者は「2017年の米国経済は後に振り返ったとき“バブル"と認識されるような状態になる」と見ている。良かれ悪(あ)しかれ、資本主義に基づく経済活動を持続していくうえでは、ときにバブル経済的な様相を呈する局面を迎えることもある。
思えば、リーマン・ショック後のグレート・リセッションからの復活を手助けしたのは英国や米国、ユーロ圏、日本などの中央銀行による大胆かつ非伝統的な金融政策であり、それを仕掛けた各中銀の幹部らは、当初から「いずれバブルがやってくる」ことをも覚悟していたと思われる。ちなみに、慶應義塾大学経済学部の竹森俊平教授は2014年に著した「世界経済危機は終わった」(日本経済新聞出版社刊)のなかで、彼ら中央銀行家に共通するのは『バブルへの寛容性』であるとしている。
リーマン・ショック後、米連邦準備制度理事会(FRB)で成長基盤を再構築するために陣頭指揮を執ったのはベン・バーナンキ前議長であり、後にジャネット・イエレン現議長が流れを引き継いだ。そのイエレン氏が10月に言及した「高圧経済」というワードに、今あらためて人々の関心が向かっている。言うなれば、高圧経済とはバブルの“仕掛け"であり“イントロ"である。そこにトランプ次期政権が絡むことで、すでに仕掛けられたバブルが想定していた以上に大規模なスケールとなることもあり得るだろう。動き出した「トランプ相場」の寿命は思いの外長いかもしれない……。
思えば、リーマン・ショック後のグレート・リセッションからの復活を手助けしたのは英国や米国、ユーロ圏、日本などの中央銀行による大胆かつ非伝統的な金融政策であり、それを仕掛けた各中銀の幹部らは、当初から「いずれバブルがやってくる」ことをも覚悟していたと思われる。ちなみに、慶應義塾大学経済学部の竹森俊平教授は2014年に著した「世界経済危機は終わった」(日本経済新聞出版社刊)のなかで、彼ら中央銀行家に共通するのは『バブルへの寛容性』であるとしている。
リーマン・ショック後、米連邦準備制度理事会(FRB)で成長基盤を再構築するために陣頭指揮を執ったのはベン・バーナンキ前議長であり、後にジャネット・イエレン現議長が流れを引き継いだ。そのイエレン氏が10月に言及した「高圧経済」というワードに、今あらためて人々の関心が向かっている。言うなれば、高圧経済とはバブルの“仕掛け"であり“イントロ"である。そこにトランプ次期政権が絡むことで、すでに仕掛けられたバブルが想定していた以上に大規模なスケールとなることもあり得るだろう。動き出した「トランプ相場」の寿命は思いの外長いかもしれない……。

(左)次の大相場の大きなテーマはAI
いまや「A(I 人工知能)革命時代」と一口に言っても、それを応用した製品やサービスの具体的なイメージを描くことは、いまだ一般には難しい。その意味で、本書は実に具体的でわかりやすく「革命」をイメージさせてくれる一冊と言える。さらに「AI革命は日本株復活のカギとなる」、「AI革命で日本企業の優位性は高まる」などといった主張も実に興味深い。個人投資家や市場関係者らにとっても大いに一読の価値があろう。
『AI革命で日本株は復活する』藤田勉・幸田博人/毎日新聞出版/1,728円
(右)たじま・ともたろう 金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成まで、幅広い範囲を分析、研究。講演会、セミナー、テレビ出演でも活躍。tomotaro-t.jimdo.com
いまや「A(I 人工知能)革命時代」と一口に言っても、それを応用した製品やサービスの具体的なイメージを描くことは、いまだ一般には難しい。その意味で、本書は実に具体的でわかりやすく「革命」をイメージさせてくれる一冊と言える。さらに「AI革命は日本株復活のカギとなる」、「AI革命で日本企業の優位性は高まる」などといった主張も実に興味深い。個人投資家や市場関係者らにとっても大いに一読の価値があろう。
『AI革命で日本株は復活する』藤田勉・幸田博人/毎日新聞出版/1,728円
(右)たじま・ともたろう 金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成まで、幅広い範囲を分析、研究。講演会、セミナー、テレビ出演でも活躍。tomotaro-t.jimdo.com