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なかぎり・ひろき 1973年兵庫県生まれ。山一証券、メリルリンチ日本証券を経て、ブランダイス大学院にてMBA取得。帰国後、日本にプライベートFPサービスを根付かせたいという思いから、2006年、ガイア設立。現在、顧問FP契約者約620人から仲介している預かり資産は、約200億円。主な著書は『損しない投資信託』(朝日新書)、『定年後のかしこい人生設計(三笠書房)など。
●問い合わせ ガイア  0120-03-3704  営業時間9:00~17:00(日曜、祝日定休)    
未来を変えるFPの在り方
ガイア

Text Rie Nakajima
「日本の金融リテールを変えたい」という思いを胸に創立されたガイアが、準富裕層の個人の人生に今まで以上に寄り添える、「フィー型」のビジネスモデルへと転換を果たす。これによって未来はどう変わるのか、ガイアの中桐啓貴代表取締役社長に聞いた。
 アメリカでは、個人がファイナンシャルプランナー(以下、FP)に相談し、長期的に資産を増やすスタイルが主流になっている。だが、日本ではまだ金融機関が短期のアドバイスを行う従来型が中心。特に、準富裕層を5000万〜1億円の資産を持つ準富裕層の個人は相談の場がなく、そのまま寝かせているか、証券マンが売りたい商品を買わされているケースが少なくないという。このことに強い違和感を覚え、「日本の金融リテールを変えたい」という思いから、2006年、独立系FP企業のガイアを設立したのが中桐啓貴代表取締役社長だ。
「弊社では私を含む東京、大阪に在籍する14人のFPがお客様を担当し、お客様の人生設計に合わせて、独立系としての立場から資産運用設計や生命保険、住宅ローン、相続などを総合的に分析。資産全体のバランスと成長を、長期にわたって見守ります」と話す。企業側の目線で商品を売る、プロダクトアウト型の金融サービスとは一線を画し、担当プライベートFPが顧客の人生に寄り添い、トータルに資産について考えるパートナーとなる。50代、60代のリタイアメント層を中心に支持され、順調に顧客を増やしてきた。
 そして、9月24日、ガイアは悲願となる新サービスを誕生させる。これまでのコミッション型ビジネスモデル(金融商品の販売時に手数料収入を得る)から、フィー型のビジネスモデル(一般的に販売時の手数料は取らず、預かり資産の残高に応じて手数料収入を得る)へ転換するのだ。その第一歩として、ガイア・オリジナルSMA(Separately Managed Account)となる「GMA(GAIA Monitored Account)」が楽天証券に設定され、独立系FP会社で初めて、金融商品仲介業者として顧客向けラップ口座サービスを開始する。
 短期的なマーケットの上げ下げに即した販売手数料型モデルではなく、より一人ひとりの顧客に手厚いアフターケアができるフィー型の長期的ビジネス。ガイアは顧客の預かり資産の残高に応じて収益を得ることになるため、利益相反が起こりにくく、より長期的な関係が築きやすい。その上、顧客に安心感を与えることになる。こうしたフィー型のビジネスモデルも米国では主流で、日本ではかなりの後れをとっている。中桐社長がガイアを設立した時から実現したかったもう一つの思いが、10年を経て今、ようやく結実したのだ。「フィー型のサービスは、お客様のリターンの妨げとなるトータルコストを下げ、最初に決めた資産配分を守りながら、長期的、安定的に増やせるのが最大のメリットです」と中桐社長。
 ガイアのフィー型ラップ口座を柱にすることで、ある意味、顧客はマーケットに一喜一憂しない運用ができるようになる。これにより、これまで運用に費やしていた時間を、より自身の仕事や趣味に使うことが可能だ。プライベートFPも今まで以上に顧客との相談に時間を割き、顧客の人生をより豊かにするためにその支援や不安の解消ができるわけである。
「お客様のお話をじっくりと聞き、一人ひとりのニーズや目標などを理解した上で、それに合わせたファイナンシャルプランを立てるというのが私たちのスタイルです。そのプランは、半年に一度はしっかり見直し、お客様とゴールまでの長い歩みを共にします。今回のフィービジネスを不動産売買に例えると、不動産の売買を繰り返して短期的な利益を得るというのではなく、確実に管理し、アフターケアを充実させて、長期間、その物件を育てていくようなもの。私が目指すスタイルを進歩させるために、欠かせない転換でした」
 最低投資金額は1000万円以上。トータルコストは、対面アドバイザー型サービスとしては破格の1%後半の水準だ。ガイアの新サービスが、私たちの将来を変える、まったく新しい選択肢となる。
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