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弘法大師の
懐に抱かれて
Photo Tadashi Ikeda(viewz)
巨大な杉の木々の間から差し込むわずかな陽の光に照らされた奥の院参道の午前六時。そこには弘法大師空海が今なお生きているとされる御廟に通じる橋を、大きな櫃を担ぎ進み行く僧侶の姿がある。櫃の中身は、一汁四菜の膳。大師に供される食事だ。朝靄の立ちこめるなか、進み行く僧侶たちの真剣なまなざしは、見る者に大師が今もそこにいるかのような幻想を抱かせるだろう。世界中から訪れる観光客で賑わう日中とは違う、天下の霊場としての素顔をあらわにする瞬間である。
 この御廟橋を前に参拝者は、その奥に待つ弘法大師に一礼する。ここから先は最も重要な霊場とされ、写真撮影は厳禁だ。橋をわたり、歴代天皇陵などを傍らにみながら、歩を進めると燈籠堂に辿り着く。その中央奥にかすかにみえるのが、千年以上もの間弘法大師が坐しているという御廟だ。そこには、他とは違う清々しくも張りつめた空気が流れている。
 弘法大師空海が入定したのは、承和2年(835年)3月21日。当時、壇上伽藍は未完成のままだったという。すべての堂塔の建立が完成をみたのは、仁和3年(887年)。我が国最初の本格密教伽藍の誕生である。
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