
中国初の三ツ星「龍景軒」最高であることの極意
Text Keiko Nagahashi
香港唯一の3つ星”極上のヌーベルシノワ”
昨年、ミシュランガイド初の香港・マカオ版が発表され、3つ星の獲得はフォーシーズンズホテル香港の 「龍景軒(Lung King Heen)」と、マカオの「ジョエル・ロブション・ア・ギャレラ」の2軒。なかでも「龍景軒」は中国人シェフが初の3つ星に輝き、話題を呼んだ。美食の都、 香港で”最高のヌーベルシノワ”と称される「龍景軒」は、ヴィクトリア湾の景色を臨むホテルダイニング。広東料理と西洋料理を融合した秀逸な料理で、訪れた美食家を唸らせている。ミシュラン総責任者ナレ氏によると「12回通い、一貫した品質の高さが3つ星の決め手」という。今回は調査員12人のうち中国人は2人といわれ、ヨーロッパ的な味覚に傾いていたが、掲載された30種以上の料理カテゴリーの約半分を中国料理が占めた。2007年から発表されているアジア初の東京版、香港・マカオ版に引き続いて、北京・上海のガイド出版の可能性も大いに期待できるだろう。経済のみならず世界的に注目を浴びはじめたアジア料理。そのトップに輝いた極上の美味を堪能したい。

香港のドラマチックなスカイラインと光り輝く街をイメージした店内で、窓の外には九龍半島のイルミネーションがきらめく。香港で3つ星獲得は「龍景軒」のみ。