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「ラムちゃんもかわいいが、僕はエスプリの利いたフランス漫画が大好き」。漫画産業は若い市場から確実に拡大してゆく、年輪型の成長産業でアイドル産業と同じだそうだ。
スペシャルインタビュー
これからの資産形成
Photo TONY TANIUCHI
Text Koko Shinoda
愛と経済は合理的で利己的
リフレ派の論客として、また、サブカルチャーの研究でも知られる、奇才の経済学者、田中秀臣氏。マクロ経済と日本の展望、資産形成へのアドバイスを聞きながら、「金で解決できないことを学ぶ経済学」の楽しい世界をひもといた。

 近年は、実践できる経済学を説く経済学者は多いが、実際、金もうけに成功している経済学者は意外に少ないという。「私自身、〝金もうけ?には興味はありません。生徒から『先生が言った通りに株を買ったらもうかりました』と感謝されることはありますが(笑)。歴史的に見ても、大物経済学者で実業を成したのはデビッド・リカードとジョン・メイナード・ケインズくらいでしょう」経済活動を離れたところから面白く眺めているような悠然としたゆとりが、多様な分野を語ることのできる学者たらしめている。
「金で全ての問題が解決するわけではない、ということを学ぶことにこそ、経済学の存在意義がある。身近なところでは、男女関係のもつれや離婚、中国との尖閣諸島問題などは、特別な感情や意地が働くから、金だけではなかなか解決できない問題になっているんです。実は、私の大学の卒論のテーマは、〝愛と情念の経済学?。当時は、担当教授にタイトルからしてダメだと却下されました。若かったから、〝愛が勝つ?と結論づけてしまった。でも、今だったら、経済効率性で離婚や結婚を語ることもできます。例えば、これまでの日本は、終身雇用制で年功序列型の賃金形態をとっていました。女性は結婚する時、相手の将来の賃金上昇を見込んで人生をゆだねたはずです。だから今まで日本では、離婚率が低かった。しかし近年、この制度をとる企業が少なくなったら、自然と離婚率が上がってきましたよね。この人と一緒にいても、将来性がない、経済効率が悪いと判断して、離婚するわけです。だから、愛も経済と同様、合理的で利己的なものだと言えます」
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