
木の文化を受け継ぐ心構えが技を磨く
フォルムの美しさ、触れたときの心地よさ、そして何よりも使い勝手の良さは、使えば使うほど実感すると、家具蔵のユーザーたちは口をそろえる。工房に運ばれた素材は、熟練の職人による昔ながらの木工技術と丁寧な手作業で、最高の家具に仕上げられる。職人の腕を育てるのは、厳しい自然環境を耐え抜いて育った木への畏敬の念と、日本の木の文化を継承・発展させ次世代に伝承するという心構え。天然木の滑らかな肌触りや、美しい質感を損なわぬよう、作業にはつねに細心の注意が払われる。厳選した素材から作られた家具は、使い込むほどに味わいが深まる。傷や打ち痕も味わいのひとつになるのは無垢の木の良さだが、表面を削り仕上げ直しをすれば、新品同様の美しさを取り戻せる。家具蔵は「家具は一生もの」として世に送り出す以上、責任を持ってアフターケアに務めている。