
なにしろ、足元で実施されている各国の景気対策や金融対策は極めて大規模なものであり、必要資金を手当てするために各国の財務省は国債(財務省証券)を増発するために輪転機をフル回転させているのだ。この先、発行された国債の安定消化に支障が生じると判断された場合には、まず国債の価格が下落することを通じて当該国の長期金利が上昇する。金利上昇は、結果的に景気の先行きに暗雲をもたらす可能性があり、それでは元も子もなくなってしまう。よって、多くの国や地域で中央銀行が国債の買い入れを行い、国債の安定消化=金利上昇の抑制にしのぎを削っているのだ。