一流ホテル総料理長のノウハウを注ぐ
幸い、厨房には信頼できる肉のスペシャリストを迎えることができた。メニュー作成にあたっては、山本氏は本場韓国を始め、さまざまな焼肉店を食べ歩いたという。焼肉はもちろん、サイドメニューやデザートまでこだわり、｢私は焼肉のプロではないが、美味いか否かの判断はシビアです。今回も妥協なしでメニュー作りに取り組みました｣(山本氏)。韓国をベースに、フレンチや日本料理の技法を柔軟に取り入れた質の高い料理は、世界の一流ホテルで総料理長として活躍した山本氏だからこそ。一方、サービス面は中尾氏が守る。完璧なコンビネーションだ。オープンから3ヶ月、新鮮な魅力を放つ焼肉店｢べこ亭｣は連日賑わいを見せ、すでに、さらなる出店計画も進行中だという。広い視野をもって全体を統率し、創造するプロデュース業は山本氏の天職なのだろう。今も、構想中のプランが複数あると語る山本氏は、近い将来、また新しい仕掛けで周囲を驚かせてくれるに違いない。
