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(上左)後輩の勉強に協力するのも寮の先輩の役目。(上中)ともに笑い、ともに泣ける生涯を通じた仲間たちに巡り会える。(上右)少人数制だからこその教師陣の熱意と生徒のモティベーション。(下左)掃除、洗濯等、寮生活を取り仕切るのは自分自身。自立の第一歩となる。(下中)毎年、本格的に開催されるミュージカルの発表会。(下右)学食でのランチ風景。生徒たちは、思い思いに食事をとる。
加えて、国外においてはおろそかにされがちな国語(日本語)教育に力を入れるのも、「国際人である前に、まず日本人。上手に英語を話す前に、まず正しい日本語」(渡邉校長)という開校以来の実践が実を結んでいるからだ。英語と日本語の本格的なバイリンガル教育と言ってよい。
 KLAS20年の歩みの中で、同校を取り巻く社会環境は変化し続けてきた。特にここ10数年、義務教育のゆきづまりや学級崩壊が国家的な問題として認識されている日本の教育環境を鑑みれば、KLASのそれとのコントラストはさらに明確だ。こうした日本の教育事情も背景に、近年KLASの理念として、ますますその重要度を増してきているのが、「寄宿舎生活を通じた人間形成」である。日本では全寮制という教育形態はもとより、ボーディング・スクールという概念自体がまだ馴染みが薄いだけに、思春期~青年期における寄宿舎生活の重要性はあまり説かれていない。しかし、国際的にみれば集団生活を通じた人間形成を核にした真のエリート養成機関として、伝統的に機能している形態だ。
 かつては日本にも同様の寄宿舎生活を通じた人間教育に重きを置くエリート養成機関が存在した。全寮制を旨とし、6・3・3・4の学制改革完了の1950年まで存在した旧制高等学校である。旧帝国大学への入学をほぼ保証された者たち、いわばエリート候補たちが、規律ある寄宿舎生活の中で己を磨き、社会へと羽ばたいていった教育機関がそれだ。
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