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2008年ブロードウェイでの『ニューヨーク繁昌亭』にて。ニューヨーカーにも落語は大ウケだったようで、地元紙にも特集で取り上げられたそうだ。
笑いは世界共通の言語
「トルコにも、小道具は杖とハンカチだけで、ひとりで胡坐をかいて語る、『メッタフルック』という落語に似た芸があったんですが、今は廃れてしまっているそうです。このメッタフルックと落語が決定的に違うのは、メッタフルックで語られる話は一人一人違っていて、その人の作った話はその人だけのものなんです。でも落語は誰かが作った話をみんなで知恵を出して、面白くして語り続けてきた。話は共有財産として伝承されてきたことで、整理されて洗練されて、時代を超える力を持った『古典』になったんです」
 何人もの先人が知恵を絞り、お客様の笑いに磨かれて、生き残ってきた古典落語。だからこそアレンジはせず、言語を英語にスイッチングするだけでいいのだ。あとは直球ストレートに、ベストを尽くして演じれば、その面白さは人々の心にちゃんと通じる。アメリカの旅のファイナルとなったブロードウェイでは、900人の観客を動員。観客総立ちのカーテンコールになった。
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