
『ゲイ・プライド』、
虹の反旗に染まるパリ
虹の反旗に染まるパリ
Text & photo Yuka TOYOSHIMA
ゲイ達の『誇りの行進』
シンボルの虹色の旗が街頭にあふれる、通称『ゲイ・プライド』は、その公式名称の通り、すべての性的な方向性とアイデンティティーに対して、自由と平等を推奨するパレードだ。通常のコミュニティー同様に、LGBT(レズビアン、ゲイそしてバイ・トランスセクシュアルの頭文字)のコミュニティーの存在の権利を要求する示威行動である。1969年にNY市で起こった『ストーンゥォールの暴動』(ゲイ・バーに弾圧的な手入れをした警察に対し、数千人のLGBTが反乱)を近代のLGBTの示威行為の契機と記念し、世界各国でこのデモは5月から6月に実施されている。各国の特徴がそのままデモの雰囲気に反映しているが、いずれの国でも、政界の有名人物を行列の頭に据えて、パレードを開始するのが通例だ。パリでは、国会議員としてフランスで初めて自分がゲイであることを公表したパリ市長、ベルトラン・ドラノエが毎年参加している。


(上)ホモセクシュアルのシンボルカラー、虹色の旗が各地で翻る。(下)《売女である誇り》という痛烈な諧謔のメッセージ。