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レンゾ・ピアノが改修設計した科学アカデミー
Photo Tim Griffith Text Toru Kashihara
サステナビリティがテーマの博物館
カルフォルニア アカデミー オブ サイエンス(以下CAS)は、1852年創立の米国西海岸で最も歴史ある科学アカデミーである。サンフランシスコ・ゴールデンゲートパーク内に点在する水族館、プラネタリウム、自然博物館を世界最大規模の1つの博物館に集約し、2008年秋改装オープンした。この新しい博物館には、「サステナビリティ」をテーマに、気候変動、地球温暖化、種の生存−特に人類の生存に関するトピックについて、肝細胞からグリーンテクノロジーまでありとあらゆる範囲のプログラムが盛り込まれている。設計は、リチャード・ロジャースとの共同で国際舞台に衝撃を与えたポンピ・ドゥーセンター(仏・パリ)や緻密な構造設計を駆使した関西国際空港旅客ターミナルビルを手掛けたことで有名なレンゾ・ピアノである。コロンブスの生地と言われるジェノバで生まれた彼が、新大陸の果て、すなわち西洋世界のフロンティアともいうべきカルフォルニアという土地で、ルネッサンス以来の近代科学のフロンティアと向き合い、未来を思考するための建築をデザインするのは、運命のいたずらというべきか、よくできた話である。
アメリカ・サンフランシスコ市内ゴールデンゲートパークの上空からの俯瞰。2006年にカリフォルニア州地球温暖化対策法(California Global Warming Solutions Act)を制定し、二酸化炭素の排出量規制、排出権取引等への積極的に取り組む意欲を見せているカリフォルニア州。
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