
クレドール ジュリ 典雅
自動巻き/18KYGケース×クロコダイルストラップ/52,500,000円。
自動巻き/18KYGケース×クロコダイルストラップ/52,500,000円。

伝統相伝の技芸が調和を
成した高雅なる和の極み
Text Fumitoshi Shimura
クレドール 漆芸コレクション
わが国の世界遺産候補として注目を集めた岩手県平
泉の国宝・中尊寺金色堂は平安時代後期に建立され
た。下地に漆を塗って布を着せた上に総金箔を施し、
柱に蒔絵と螺鈿の装飾、そして圧巻は漆芸で描
かれた仏堂内の壁画。これは当地で良質の漆が採れる
ことや、奈良時代に始まった日本独自の蒔絵の技と、同
時代に中国から伝来した螺鈿細工の技が平安時代に
盛んに併用された好例であろう。この岩手に居を置く
現代の漆芸界の名匠、全龍福(チョンヨンボク)氏と匠
の技を誇るセイコーが手を結び、金色堂の意匠を腕時
計に封じ込めたのが「クレドール ジュリ 典雅」。金無
垢ケースに二種の蒔絵を使い分けて漆黒に輝きを与
え、鮑や夜光貝などの貝を顕微鏡で繊細に飾る螺鈿細
工、金製文字盤は金色堂の天蓋の趣を醸す。また、実用
機械式時計では世界最高峰12振動/秒の高精度なムー
ブメントのローターにも螺鈿細工が成された。これほ
ど耽美な漆芸美を極める腕時計は近年に類を見ない。