


(上)隣接する「三内丸山縄文遺跡」の発掘現場から着想を得て設計されたという幾何学的な建築の青森県立美術館は絵を含め
た建物全体が奈良氏の作品。(左下)無料の野外スペースに立つレンガ造りの「八角堂」。(右下)八角堂の中には少女の表情を描
いた皿状の作品が展示。写真提供 青森県立美術館
青空の下で楽しむ奈良美智ワールド
三内丸山遺跡の隣に誕生した青森県立美術館。そのコ
ミッション・ワークを手がけたのは、青森県出身のアー
ティスト奈良美智氏だ。牧歌的な風景に立つ吹き抜け
の「八角堂」は皿形の作品6点が展示され、夏は青空の
下、冬は雪の中(!)で奈良氏の作品世界を堪能できる。
地下2階に設置された「あおもり犬」は、絵本「ともだち
がほしかったこいぬ」の主人公を思わせる高さ8.5mの
巨大なインスタレーション。足が土に溶け込み、うつむ
き加減の表情に引きつけられる。現在ガラス越しの撮
影のみ可能だが、7月下旬からは直接触れ合える予定。
絵本の主人公同様、いつも「友達」に愛される存在にな
りそうだ。