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アカデミック絵画の再構築
ピカソは、これらのヴァリアシヨンを通して、偉大なる過去の画家に敬意を表したのか?それとも、彼らを嘲笑したのか、、、?そんな疑問を紐解くべく、ピカソの多様性に富んだ作品の中から、巨匠たちの傑作を模倣した作品をいくつか紹介する。
 例えば、アングルの「モワテッシェー夫人」とピカソの「赤い肘掛け椅子の裸婦」。“赤い肘掛け椅子”を共通項にした女性の肖像画。まったく異質の2点ながら、顔に沿わせた片手、壁にかかる額縁などが、この2点に微妙な類似を作り上げている。
 また、ベラスケスの「マリア・マルグリット王女」と「ラス・メニーラス」をテーマにしたピカソの“ヴァリアシヨン”作品は、本展覧会で大小あわせて7点が、展示されており、全てが、1957年の8~10月にかけて描かれたものだ。「マリア・マルグリット王女」の髪飾りや胸飾りや「ラス・メニーラス」の寝そべる犬や絵の奥に描かれた扉とそこに立つ人物などは、全てがデフォルメされている中にみえる、忠実に描かれたディテールが非常に興味深い。
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