
(左)魅惑的なイスタンブールの夜をイメージした、パウダーボックス「ステッラ(星)」。(中)英国王室のマーガレット王女がオーダーしたものと同じデザインのシガレットケース「プリンチペッサ(プリンセス)」。(右)パフュームボトル「プロフュモ」。実用性にも優れているパフュームボトルは、後にシリーズとして展開される。
上流階級から脚光を浴びる芸術的作品
1950年に発表したブレスレットで一躍脚光を浴び、名実ともに一流ジュエラーの仲間入りを果たした「カッツァニーガ」。初代のアンジェロ・ジョルジョ氏によって制作されたジュエリーはオーダーによるものが多く、その顧客は、イギリス王室をはじめ各国の王室や貴族達が名を連ねている。伝統的な手法で浮き彫りにされるゴールドの細工と色とりどりの宝石が絶妙なバランスで配された作品は、まるで絵画をみるような繊細さが魅力。手がける作品も、ネックレスやリングといったアクセサリーに留まらず、パウダーボックスやシガレットケース、パフュームボトルなど、フォルムにもデザイン性をもたせた装飾アイテムが豊富になる。これまでのどのジュエラーにもない、繊細な技術と配色の妙は、上流階級の女性たちを瞬く間に虜にしてしまうほどに完成度の高いもの。これらの作品は、世界的に有名なオークションハウスでも高い評価を受け、今なお脚光を浴び続けている。