また、樹皮がはがれて白骨化したように見える部
分。その名も「舎利」というそれは、長い年月を経るう
ちに幹が傷つくなどして、木の中心の木質部分が露
わになったものである。舎利は木の古さを示す重要
なポイントであると同時に、「水吸い」と呼ばれる幹
肌の黒い部分とのコントラストが美しい。本来、舎利
は樹木に自然にできるものだが、古色を尊ぶ盆栽で
は幹肌を彫刻刀などで削ったり、石灰硫黄合剤を塗
るなどして人工的に施すこともある。
盆栽に、こうした「時間」を見ることで、ことに舎利 のように「生」と「死」の狭間にある美を通して、人々は 命の尊厳を学んできたのだ。
盆栽に、こうした「時間」を見ることで、ことに舎利 のように「生」と「死」の狭間にある美を通して、人々は 命の尊厳を学んできたのだ。

樹齢500年の真柏(しんぱく)の舎利。