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表全体に墨を蒔いた闇蒔絵が施された、「棗 森羅万象蒔絵」。蓋を開けると内側には彩 り美しい蒔絵、蓋と胴が重なる口の部分には金蒔絵と、蒔絵尽くしである。制作に10年と いう歳月を費やされた、44歳の若き作家・若宮隆志氏の魂が宿った作品。
使われてこそ、その真価を発揮する器
ライフスタイルの変化によって、いまは漆器が人々の暮らしから離れてしまっている。しかし、「漆器は日本の 自然から生まれ、私たちの暮らしをはぐくみ、世界に誇れる日本の文化を築いてくれたもの。人々の心は必ずや 漆に戻って来てくれると信じています」と山田氏は言う。事実、最近、若い世代においても漆の器を使おうという 人が増えている。
「漆器というのは、一度使うとほとんどの人がファンになってくれます。漆器は使ってこそ本領を発揮してくれ ると言いますが、まさにその通り。使えば使うほど艶が出て、不思議と手にもなじんできます。漆器は扱いがむ ずかしいと思われがちですが、漆器は強くて、よほどのことがないかぎり壊れません。もし変色したり、塗りが はげたりしても、もともときちんとつくられたものなら、塗り直すこともできる。たしかに他の器に比べると漆 器は高価かもしれませんが、『漆は末代まで』と言うように、結局はお得なのです」
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