「また、マリー・プレストンによる『Sur le seuil du
divers』は、パリ郊外にあるマレ人女性達により運営
される非営利組織にて、実際に彼女が生きた経験に
基づいています。言語の壁にぶちあたりながらも縫
物のアトリエに参加した彼女は、ワックス(アフリカ
の民族衣装の布)の断片を編むというジェストによ
ってのみ、彼女たちと『対話』をしました。展示される
テーブルは、彼女たちとの交換の土台を象徴し、その
上にの縫い上げられたワックスのカバーは、話し言
葉を表現。作品近くでは、アトリエの様子を伝える音
も聞こえる仕組みです。彼女は、対話と作品はジェス
トによって結びつけられ、その場のコンテキストを負
うものであると言います。ある文化、原語、自分とは
違う社会状況、そういったものを負ったアトリエに身
を沈める奇妙な経験が、外国人という立場を明確に
したと言う。編みながら、彼女はワックスの紐と話し
言葉とを、縫い合わせているのです」

マリー・プレストン『Sur le seuil du divers』Photo bruno duchemin
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