
フランス料理店の厨房に、昆布で出汁をとる小芋の鍋が。「食の饗宴」開催中は、スタッフも目新しいものに触れることとなる。
花背でも、銀座でも
「美山荘では、花背の地の食材を活かすとともに、野山があり清流が流れる、あの美しい山里の空気感をも料理に再現したいと思う。ベージュ アラン・デュカス 東京においても、同じことです。ここの食材、すなわちフレンチの食材を使って、ジェロームシェフが取り仕切る、華やかな銀座の地にあるこの店の雰囲気を、料理で表現したい。それが摘草料理の考えです」(中東氏)。地の食材、自然、季節、そこだけに流れる空気感……これらを、いかに高い次元で融合させるか。そこが花背でも、銀座のフランス料理店でも、中東氏の料理へのアプローチは一貫している。